司法書士を後見人にしたい方
当事務所が後見人の就任を引き受けられる場合
当事務所は千葉市にある司法書士事務所なので、当事務所の司法書士が後見人に就任できるのは、認知症などになられた本人が千葉県内に居住されている場合に限られます。
よって、成年後見を申し立てる4親等内の親族が千葉県在住であっても、本人が他県に居住されている場合は、当事務所の司法書士が後見人に就任することはできません。
ただし、本人が他県であっても申立書類作成のご依頼はお受けできます。
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司法書士であれば誰でも後見人になれるわけではない
近年は、本人の親族が後見人に就任するよりも司法書士、弁護士、社会福祉士などの専門職が後見人に就任する割合の方が多くなっています。
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司法書士だからといってすべての司法書士が後見人に就任できるわけではありません。
現在の裁判所の運用では公益社団法人成年後見センター・リーガルサポートに登録している司法書士のみが後見人に就任できるとされています。
つまり、リーガルサポートに登録していない司法書士は後見人に就任することができないわけです。
リーガルサポートとは
リーガルサポートは、平成11年に高齢者・障害者等の権利の擁護および福祉の増進に寄与することを目的として全国の司法書士によって設立された公益社団法人です。
全国に50の支部があり、現在では7000人を超える司法書士が会員となっています。
全国の司法書士の数は約2万2000人なので、約3分の1がリーガルサポートに登録していることになります。
もちろん、当事務所の司法書士もリーガルサポートに登録しています。
裁判所とリーガルサポートによるダブルチェック
親族や専門職に限らず、後見人に就任すると裁判所の監督を受けるので、原則的に年1回は裁判所へ業務報告をおこないます。
しかし、司法書士が後見人に就任した場合、裁判所への報告に加えてリーガルサポートによる半年に1度の業務報告が義務づけられています。
その結果、司法書士後見人は、裁判所とリーガルサポートによるダブルチェックを受けることになります。
また、財産の着服を未然に防ぐために、リーガルサポートによる預貯金通帳の原本確認が実施されるので、司法書士が後見人に就任した場合は、その他の後見人に比べて、より適正かつ厳格な後見業務が期待できます。
弁護士が後見人に就任した場合、裁判所以外にリーガルサポートのような公的機関の監督を受けないので、今のところ東京家裁限定ではありますが、別の弁護士を後見監督人に選任する運用が始まっています。
親族が後見人になれない場合
近年、後見人による財産の着服事件が多発しているため、各地の裁判所では本人におよそ1200万円以上(東京家裁では500万円以上)の預貯金、有価証券等(不動産は除く)がある場合には、親族が後見人に立候補しても司法書士等の専門職を後見人に選任するか、もしくは後見制度支援信託を利用する運用に変わってきています。
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千葉家裁においても、不動産以外におよそ1200万円以上の預貯金等がある場合は、たとえ、親族が後見人に立候補しても、裁判所が司法書士等の専門職を後見人に選任するか、後見制度支援信託を利用するのが原則です。
なお、不動産以外の預貯金等が1200万円以下のため、親族が後見人に就任できた場合でも、司法書士等の専門職が後見監督人に選任され、親族後見人の業務を専門職が監督することがあります。